アグリソーラーシェアリング
リンゴ高密植矮化栽培用トレリスーMega100
わが国のリンゴ農家は、後継者不足と高齢化が原因で衰退の一途を辿っています。
こうした問題の打開策が高密植矮化栽培でリンゴ栽培に革命的な変化をもたらそうとしています。
リンゴ高密植矮化栽培用は、同じ面積当り3倍以上の収穫量が可能であり、機械化、省力化、低コスト化が注目されています。
さらに、熟練剪定技術が不要なため新規営農者が参入し易いこともメリットです。
リンゴ高密植矮化栽培は欧州ではすでに主流となっています。
しかし、日本では導入にあたって多くの課題があります。
そのひとつが同栽培法の成否を左右するトレリス(果樹サポート用格子柵)です。
リンゴ高密植矮化栽培は10a当り300~500本を植栽するため頑丈なトレリスが不可欠です。
従来までは、各農家の自作トレリスだったため、台風などによる倒損壊被害が頻発しました。
今回弊社は、Megaアンカーを活用した「リンゴ高密植矮化栽培用トレリスーMega100」の開発をいたしました。
トレリスには、風圧に対する耐久性の確保が最も重要です。
台風時は10a当り7~10トンの風圧かかるとされ、収穫期のリンゴ果実と果樹合計で約10トン総合計20トン余の圧力がトレリス全体にかかります。
「リンゴ高密植矮化栽培用トレリスーMega100」は、10aの農地に縦横8基ずつ計64基のMegaアンカーを設置し4mの柱を立てました。
Megaアンカーは住宅用基礎として開発されたため1基当り耐圧・引っ張り強度各3トンを誇ります。
64本の柱最上部を縦横に碁盤の目状に4mm半鋼線で連結固定し一体化させたため、トレリス全体で合計190トン強の耐圧強度を実現しました。
各畝の間は摘果機、噴霧車、トラック等が移動可能となりました。
「リンゴ高密植矮化栽培用トレリスーMega100」の活用により、
省力化、低コスト化、高収益化が達成でき、わが国で導入が遅れているリンゴ高密植矮化栽培がいっそう促進されることでしょう。
“グリーン&ソーラー――MEGA10®”の開発理念
世界有数の美しい自然に恵まれた日本は、国土面積の68%が森林でおおわれています。そのいっぽう耕地面積はわずか12%で、食料自給率は先進国中最低の約40%です。ヨーロッパの耕地面積は約30%(フランス35%、ドイツ33%、イタリア31%)で食糧自給率は100%以上を達成しています。戦後、日本は経済成長を優先したため森林や農地の乱開発が自然環境を破壊し、国土の疲弊をもたらしました。その結果こんにち多くの自然災害をひき起こし、さらに食の安全をも脅かしています。
311東日本大震災は、いまを生きる日本人すべてに多くの問題を突きつけました。特に原発事故による放射能汚染は、生命に直接危害をおよぼすのみならず、今後数十年間にわたって多くの人びとに不安な暮らしを強いることになりました。特にもっとも被害をこうむるのは農業です。除染をしたから安全だ、と声高に繰り返しても農作物の風評被害は未だに続いています。だからこそ、原子力発電に代わる安全な再生可能エネルギーへの転換を早急に進めなくてはなりません。そのもっとも身近なエネルギーが太陽光発電です。
農業の発展は国土を再生し、安全な食糧を確保して日本人の生命を守ることです。さらに祖先が営々として守り受け継いできた美しい国土を次の世代に引き継ぐことです。
アグリソーラシェアリングは農業(緑)と太陽光発電(太陽)と国土保全(大地)の三位一体を目指します。持続的農業経営と太陽光発電経営を両立することによって、豊かで安定した暮らしを守り、故郷の田畑を蘇えらせます。
緑と太陽と大地の融合をめざして開発された“グリーン&ソーラー――MEGA10®”は、美しい故郷の風景にとけ込み農業の未来を切り拓きます。
【架台下で車高3m超の重機(農機)の運転が可能】
いままでのソーラーシェアリング用架台は、単管パイプ製のものは支柱間隔5~6メートル幅が限界でした。したがって、小さな農機しか使用できないため生産性が低いのが現状です。また、鋼鉄製架台の場合、太くて重い梁や柱を支えるためにコンクリート製の大きな土台が必要でした。このため、建設費が高く農地へのダメージが大きいのが欠点でした。さらに、遮光率が高いため農業生産高が落ち、太陽光発電に重点が置かれがちでした。
“グリーン&ソーラー――MEGA10®”は新開発のアーチ構造の採用によって、従来まで不可能とされてきた支柱間隔10mの架台開発に成功しました。建設重機はいっさい不要で人力によって組み立て可能なため、建設コストを低く抑えることができます。
1ユニット(幅10mX奥行5mX高さ3.5-4m)の独創的フォルムの架台を組み合わせることによって、10KWから1MWの太陽光発電システムが建設可能です。広々とした大空間のためトラクターやコンバインなどあらゆる大型農業機械の取回しが容易にできます。
田園風景にとけ込む美しいデザインと実用性がグッドデザイン賞にふさわしいものとして認められました。
※部材のパイプは肉厚2.4mmで溶融亜鉛メッキ(ドブメッキ)のため、耐用年数は数十年です。(溶融亜鉛メッキとは450℃以上に溶かした亜鉛槽のなかにパイプ全体を沈め亜鉛結晶皮膜を作ります。経年によって亜鉛結晶皮膜が腐食して保護皮膜を作り鋼材本体の腐食を防ぎます。送電用鉄塔も溶融亜鉛メッキです。)
※ホームセンターで取り扱われる通常の単管パイプ(肉厚1.5m)は電気メッキのため耐用年数は短いといわれています。
【太陽光パネル回転操作の様子】
“グリーン&ソーラー――MEGA10®”に標準装備された回転機構は、季節ごとの太陽の高さに応じてパネル角度を調整し、最大発電量を確保します。また、作物によって遮光率も調整できます。さらに台風など強風時には、パネルを水平にしてダメージを回避することも可能です。水平から垂直(0°~90°)までのパネル角度調整が可能です。回転軸受部には耐久性の強い特殊メタルを使用し、長期間潤滑オイルをさす必要はありません。
- 積雪時はダブル発電が可能(特許出願中)
積雪寒冷地域では冬期数ヶ月間が積雪におおわれるため、太陽光発電には不向きとされてきました。いっぽう“グリーン&ソーラー――MEGA10®”は積雪時、回転機構によってパネルを雪面に垂直にします。これによって、直射日光と雪面からの反射光の双方からの太陽エネルギーによって約2倍の発電量が可能となります。不利と思われてきた積雪が太陽光発電にはむしろ有利に働きます。積雪寒冷地域の太陽光発電には“グリーン&ソーラー――MEGA10®”が最適です。
【福島県西会津町での積雪の様子】
5インチ48個のセル(太陽電池)が組み込まれた高性能小型太陽光パネル(1580mm X 541mm X 35mm)は、厳選された部材によって製造されています。最新鋭工場でシリコンウエハーから一貫生産された高品質太陽電池を組み込み、バックシート、充填剤、配線材などドイツ製、日本製を多用し高性能と耐久性を実現しました。豪雨、強風、雹(ひょう)、積雪など過酷な自然環境に耐える強靭なパネルです。また、これらの部材を最先端パネルアセンブリー(製造)ラインで組み立てる際には、各工程ごとに品質チェックを繰り返し、最終的に合格したパネルのみが日本に送られます。
“グリーン&ソーラー――MEGA10®”用として特別に開発された高性能小型太陽光パネルは、発電量と遮光率とコストパフォーマンスの最適バランスを追求したベストサイズです。強風によるパネルへのダメージを回避し、雨だれによる耕作地へ傷みを最小限にします。さらに、架台へのパネル設置コストは、100Wパネルに比較して約25%軽減できます。 10年間90%、25年間80%の出力保証ですから安心です。
世界のパワーコンディショナ市場で約40%のシェアを誇るドイツSMA社は、パワーコンディショナの最高級ブランドです。
SMA社製パワーコンディショナが世界中で支持されるのは、厳しい環境でも圧倒的な耐久性と運転性能を発揮するからです。北極圏に位置するフィンランドから灼熱の砂漠が広がるサウジアラビアまで設置環境(-20℃から60℃まで。日本製は-10℃から40℃)を選びません。さらに、海抜2000メートルの山岳地帯でも正常運転でき、落雷時にも強さを発揮します。(高山は気圧が低いため絶縁性能が悪くなり、通常の電機機器は作動しにくくなります。また、太陽光パネルに落雷してパワーコンディショナがショートする事故にもSMA は無縁です。)
SMAに故障が少ないのはドイツ特有の堅牢な設計思想が反映されているからです。自動車エンジンと同じアルミダイキャスト製筐体(ケース)によって自然放熱し結露にもまったく無縁です。さらに密封構造による防塵、防水設計のため強風雨、積雪、霧、砂塵など過酷な環境にもびくともしません。
※日本製パワコンはファン(の回転)による放熱のため駆動部分が故障しやすく耐久性が劣ります。また、プレス加工したスチール製筐体(ケース)は結露しやすく過酷な環境に脆弱です。また夏期の暑さによって発電停止になりやすいため、発電量が大きく減少します。
遠隔監視システム(オプション)を設置すれば、遠隔地でもパソコンやスマートホンから毎日、時間単位で発電量が把握できます。万が一システムに不具合が生じたときは、逐一知らせてくれます。さらに、すべての発電記録はSMAのサーバーが保管します。このシステムのランニングコストは無料サービスです。
また、コンセント(オプション)を取り付ければ、非常時の電源(1500W)としても使用できます。SMA高性能パワーコンディショナは20年間品質保証します。
【グリーン&ソーラー――MEGA10 プロモーション】
オーストラリアで生まれたメガアンカー(Mega Anchor)は住宅用基礎システムとして全世界で使用されています。掘削、型枠、コンクリート流し込みといった、従来までのような基礎工事はまったく必要ありません。人力だけの設置が可能でユンボなど重機を必要としないため、農地を傷めることがありません。水田、畑地などどんな土壌でも電動ハンマーでパイル(杭用パイプ)を打ち込むだけで、びくともしない基礎ができあがります。
1反(991㎡)の広さに“グリーン&ソーラー――MEGA10®”を設置する場合、メガアンカーならば1日8時間 、2~3人の作業で基礎工事が完了します。工期短縮、省力化により抜群のコストパフォーマンスを達成できます。環境にやさしいメガアンカーは大切な農地に最適です。
3本のパイルによって固定されたメガアンカーは、1基あたり下方耐荷重及び上方(引っ張り)耐荷重ともに約3トン(30KN)と抜群の強度を誇っています。そのため世界各国で住宅用基礎として承認され、長期にわたってメガアンカーの安全性、耐久性は実証されてきました。世界各国で特許を取得しています。
- 地震に強いメガアンカー
日本と同じように地震が多いニュージーランドでも、メガアンカーは活躍しています。大地震によってコンクリートやブロック基礎の建物は大きなダメージを受けましたが、メガアンカーを使った建築物は無傷でした。地中に竹の根が張るように、メガアンカーのパイルが地中にがっちりと打ち込まれていたからです。メガアンカーが地震に強いのは実証済みです。地震大国の日本でも、メガアンカーはもっとも適した基礎システムです。
※オーストラリア国防軍は兵舎用基礎や軍事アンテナ用基礎として、耐久性と作業効率の高さからメガアンカーを採用しています。
※メガアンカーの独創的発明に対して、オーストラリアはじめ国内外で数々の受賞の栄誉に輝いています。
【グリーン&ソーラー MEGA10 専用ワンタッチグリップ】
高性能小型太陽光パネルを架台の回転軸にスピーディーに固定するため、従来にない独創的技術を駆使して開発されました。太陽光パネルを架台に取り付ける作業は煩雑で時間がかかります。特性ワンタッチグリップはこうした欠点を解消しました。これによって大幅な省力化と工期短縮を実現し、建設コストを抑えることが可能となりました。
まず、パネル裏側のアルミフレーム2ヶ所に、スライディングナットが組み込まれたレールを取り付けます。つぎに、レール中央部の左右ふたつのアルミダイキャスト製クランプがパイプをがっちり挟んでパネルを固定します。レンチ1本ですべての作業が簡単にできるのでとてもスピーディーです。
本体はアルミダイキャスト製ですから錆に強く耐久性も抜群です。さらに長期間野外で使用しても腐食しにくいステンレス製ボルトを使用しています。万が一パネルの修理、交換時にも着脱が簡単でスピーディーなため発電を妨げません。
グッドデザイン賞にふさわしい実用性と美しいフォルムを兼ね備えています。
※アルミ製フレームに鋼鉄製の金具やネジを取り付けると錆びやすく、著しく耐久性が低くなります。また、パイプにドリルネジによってパネルを直接固定すると、そこから腐食して錆がパネルやパイプにダメージを与える可能性があります。